中国最古の兵書『孫子』。

作者は今から約2500年前の紀元前5世紀に呉王に仕えた孫武というのが最も有力である。
 

江戸時代中期に『言志四録』を著した佐藤一斎や、松下村塾の吉田松陰など、日本の教育家にも影響を及ぼしたとされる。

文体は簡潔で内容もシンプル、文量も少なく読みやすい。

 

「彼れを知りて己れを知れば、百戦して殆うからず。」

敵情を知って身方の事情も知っておれば、百たび戦っても危険がない。

孫子で最も知られる名言の一つである。
 

『孫子』で著されている兵法は、非常時である戦争においてのみならず、常時である平和状態においても活用することができる思考法である。

そこには「原理原則」が生きている。

それが為に現代でも、企業経営やスポーツに限らず、個人の人生というスケールにおいても活かすことができるのだ。

 
例えば、

「戦いに巧みであった人は、まず〔身方を固めて〕だれにもうち勝つことのできない態勢を整えたうえで、敵が〔弱点をあらわして〕だれでもがうち勝てるような態勢を待った。

だれにもうち勝つことのできない態勢〔を作るの〕は身方のことであるが、だれもが勝てる態勢は敵側のことである。

だから、戦いに巧みな人でも、〔身方を固めて〕だれにもうち勝つことのできないようにすることはできても、敵が〔弱点をあらわして〕だれでもが勝てるような態勢にさせることはできない。」

これを至極簡単に言うと、

「人事を尽くして天命を待つ」ということである。

自分に出来ることを精一杯やり尽くして、あとは目の前にチャンスが来るのを待つということだ。

 

人生においても同じことが言える。

人生には自分でコントロールできることと、自分ではコントロールできないことがある。

自分でコントロールできることに関しては徹底的に準備をし、あとは目の前にそれを活かすチャンスが来たときに、それを淡々と楽しむだけである。

それが勝機を掴むということなのだ。
 
勝機というのは、向こうから来るものなのだ。

ただ、その勝機を掴めるかどうかは、日々の蓄積が物を言う。

 
普段から自分を磨いている人間が、チャンスの神様の前髪を鷲掴みにするのだ。

YOERU.

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