ダーウィンの「種の起源」は今から約150年程前にイギリスで出版された本だ。

それまで人間は神によって創られたということが世界の共通認識であった時代に、全ての生物は一つの共通の祖先から生まれたということを示した著書だ。

これは人間をも神が創造したものでなく、他の生物と同じ祖先をもっていることを示唆する。

現存する生物は全てが共通の祖先をもち、それぞれの生物が現在の状況に最高限に適応した結果、現存し生き残っているということだ。

つまり、

チンパンジーもゴリラも、犬も猫も、ワニやヘビも、トカゲやトンボも、植物や微生物でさえも、人間と同様の共通祖先をもつということだ。

人間とその他生物は兄弟ということだ。

同じ母から生まれたのであるから。

遺伝子レベルで何世代も前のことを思えば。

当時、キリスト教の聖書のアダムとイブの物語が人間生誕の真実のストーリーと信じられていた頃に、このダーウィンの著書は人間とその他の動物の祖先はもとは同じであるということを暗に示唆したのだ。

そのキリスト教的価値観から言えば、このようなことは論外であり、言語道断である。

ダーウィンは慎重であった。

研究を何年も密かに続けて、事実を積み重ね、発表する時期を待ったのである。

その慎重さと、好きなことを地道に行って蓄積してきた実験結果から導き出される結論は、今尚生きている。

DNAという概念がなかった時から、彼はそのことを事実から突きとめて明らかにしたのである。

この著書の中には、人間のことはほとんど触れられていない。

いかにその時代に人間は神に創られたというのが常識であったのかということ、そして、いかにそのことを考慮してダーウィンが書いたのかということが非常に分かる本である。

現在でもアメリカでは、2012年のギャラップ社の調査によると、人間を神が創造したと考えている人々が46%おり、自然選択によってのみ進化したと考えるアメリカ人は15%という結果がある。

そんな中で、学生に進化論を教えた教師が、神創造を信じる親に嘘を教えたと訴えられるという、奇天烈なことも起きている。

現代でもそのような有様なので、当時のことを思えば、とてつもない波紋を起こしたことだろう。そして人類の意識をガラリと変えた。

そのような人類の意識をガラリと変えるようなイノベーションは、タブーから生まれることが多い。

YOERU.

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